2013年 10月 23日
Cicciaについて
|
こんにちは、シェフの青木です。
今日は少し長くなるかもしれませんが、チッチャというお店を改めて紹介させてください!
「イタリア料理版、ネオビストロ」。これが僕がいつも念頭に置きながら料理作りをしている一番大きな当店のテーマです。
イタリア修行中、僕は技術を学ぶ為に、駆け足で様々な地方の11件の星付きレストランで働いてきました。
日本ではよく、一つの地方に絞って腰を据えて修行をするのが一般的と言われます。
ですので、僕のこの修行の仕方は雑だとか、イタリア料理文化を馬鹿にしてるとか、言われることもありました。
ただ、僕はイタリア郷土料理を愛していますし、食べるのも大好きですが、イタリア料理以外の様々な料理を口にする機会の多い舌の肥えた日本のお客様には、イタリア郷土料理のあの分かり易いパンチの強さだったり、ちょっとしっかりめのお肉の焼き加減だったりは、そのまま日本で提供しても、本当の意味では喜ばれないのではないかと常々思っていました。
なので、邪道とは言われましたが、イタリア郷土料理の持つ味わいや香り、ポテンシャルはしっかり勉強しつつも、高い技術や、なにより感性を磨きたいと思い、様々なレストランをまわりました。
でも、イタリア修行から帰国し、学んできたすべてを出して神戸のお客様に僕の料理を提供させていただいた時、「むずかしい」とか、「わかりにくい」とかいう声をいただきました。
やはり、僕の修行の仕方が間違っていたのかと悩んでいたある日、
何かの記事で「ネオビストロ」という文字を目にしました。
その意味、考え方とは、ビストロといってもいわゆる日常使いの''定食屋''とは異なり、高品質でありながら手頃な価格のプチレストラン。
料理はミシュラン星付きレストランできちんとキャリアを積んだシェフが、トップレベルの料理を提供しますが、内装やサービスは簡素にして、価格はリーズナブルにする。とありました。
これだ!!と、思いました。
本場を見たいという想いが強くなり、パリへ行きました。
何件か食事してまわったなかで、一番印象に残ったのが、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、「ラミジャン」というお 店です。
音と人がごった返して、お祭りみたいな雰囲気で食事をしていました。
テーブル席に案内されましたが、奥の席に座る人は、一度テーブルを引いてからじゃないと座れないくらい、隣のテーブルとの間隔がありません。
そのわずか10センチもないテーブル間の隙間も、席についた後はパンのカゴを置かれ完全にロックされてしまいます。日本のレストランではなかなかない光景です(笑)
周りを見渡すと、スーツにドレスアップした地元の方が洗練されたきれいな前菜を食べる隣では、旅行者風の人が完璧な火入れのお肉料理を食べ、ビーチサンダルと半ズボン姿の若いお兄ちゃん達は逆にシンプルなテリーヌや郷土料理を食べ、、、、と客層も選ぶ料理もみなさんバラバラですが、思い思いに好きなように食事を楽しんでいました。
そうこうしてるうちに、美味しいビオワインとそれに合う料理が僕にも提供され、いただくと、料理の出てくるスピードの速さに反して、星付きレストランにも劣らないとても技術の高いおいしい前菜にびっくりしました。次に出てきたメイン料理も、星付きレストラン並みの完璧な火の入り方で。。
これがしたい!こんな環境、雰囲気で、良い意味でお客様を裏切るギャップ!!と心の中が熱くなりました。
レストラン以下ビストロ以上。こんなイタリアンがしたい!
はっきりと目標ができ、日本に持ち帰り、イタリア料理版ラミジャンを念頭に今でも料理作りをしています。
若い女性の方がお友達と月一回ちょっとした贅沢をとか、年配の方で普段お忙しく仕事をしておられる方が日常の延長上にお一人で遅がけの食事とか、パリのレストランで見たような色々なお客様が当店の狭い(笑)カウンターに隣り合わせに座っておられる様子を時々見ることが出来るようになりました。
これからも、もっともっと腕を磨き、縁あってお越しいただいたお客様の胃袋から元気にするお店でありたいと思っています。
長文ダラダラすみません。
最後まで読んでいただいた方感謝しています。
当分この様な暑苦しいのはないと思うので、ブログ、フェイスブックを懲りずにみてくださいね(笑)
青木
今日は少し長くなるかもしれませんが、チッチャというお店を改めて紹介させてください!
「イタリア料理版、ネオビストロ」。これが僕がいつも念頭に置きながら料理作りをしている一番大きな当店のテーマです。
イタリア修行中、僕は技術を学ぶ為に、駆け足で様々な地方の11件の星付きレストランで働いてきました。
日本ではよく、一つの地方に絞って腰を据えて修行をするのが一般的と言われます。
ですので、僕のこの修行の仕方は雑だとか、イタリア料理文化を馬鹿にしてるとか、言われることもありました。
ただ、僕はイタリア郷土料理を愛していますし、食べるのも大好きですが、イタリア料理以外の様々な料理を口にする機会の多い舌の肥えた日本のお客様には、イタリア郷土料理のあの分かり易いパンチの強さだったり、ちょっとしっかりめのお肉の焼き加減だったりは、そのまま日本で提供しても、本当の意味では喜ばれないのではないかと常々思っていました。
なので、邪道とは言われましたが、イタリア郷土料理の持つ味わいや香り、ポテンシャルはしっかり勉強しつつも、高い技術や、なにより感性を磨きたいと思い、様々なレストランをまわりました。
でも、イタリア修行から帰国し、学んできたすべてを出して神戸のお客様に僕の料理を提供させていただいた時、「むずかしい」とか、「わかりにくい」とかいう声をいただきました。
やはり、僕の修行の仕方が間違っていたのかと悩んでいたある日、
何かの記事で「ネオビストロ」という文字を目にしました。
その意味、考え方とは、ビストロといってもいわゆる日常使いの''定食屋''とは異なり、高品質でありながら手頃な価格のプチレストラン。
料理はミシュラン星付きレストランできちんとキャリアを積んだシェフが、トップレベルの料理を提供しますが、内装やサービスは簡素にして、価格はリーズナブルにする。とありました。
これだ!!と、思いました。
本場を見たいという想いが強くなり、パリへ行きました。
何件か食事してまわったなかで、一番印象に残ったのが、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、「ラミジャン」というお 店です。
音と人がごった返して、お祭りみたいな雰囲気で食事をしていました。
テーブル席に案内されましたが、奥の席に座る人は、一度テーブルを引いてからじゃないと座れないくらい、隣のテーブルとの間隔がありません。
そのわずか10センチもないテーブル間の隙間も、席についた後はパンのカゴを置かれ完全にロックされてしまいます。日本のレストランではなかなかない光景です(笑)
周りを見渡すと、スーツにドレスアップした地元の方が洗練されたきれいな前菜を食べる隣では、旅行者風の人が完璧な火入れのお肉料理を食べ、ビーチサンダルと半ズボン姿の若いお兄ちゃん達は逆にシンプルなテリーヌや郷土料理を食べ、、、、と客層も選ぶ料理もみなさんバラバラですが、思い思いに好きなように食事を楽しんでいました。
そうこうしてるうちに、美味しいビオワインとそれに合う料理が僕にも提供され、いただくと、料理の出てくるスピードの速さに反して、星付きレストランにも劣らないとても技術の高いおいしい前菜にびっくりしました。次に出てきたメイン料理も、星付きレストラン並みの完璧な火の入り方で。。
これがしたい!こんな環境、雰囲気で、良い意味でお客様を裏切るギャップ!!と心の中が熱くなりました。
レストラン以下ビストロ以上。こんなイタリアンがしたい!
はっきりと目標ができ、日本に持ち帰り、イタリア料理版ラミジャンを念頭に今でも料理作りをしています。
若い女性の方がお友達と月一回ちょっとした贅沢をとか、年配の方で普段お忙しく仕事をしておられる方が日常の延長上にお一人で遅がけの食事とか、パリのレストランで見たような色々なお客様が当店の狭い(笑)カウンターに隣り合わせに座っておられる様子を時々見ることが出来るようになりました。
これからも、もっともっと腕を磨き、縁あってお越しいただいたお客様の胃袋から元気にするお店でありたいと思っています。
長文ダラダラすみません。
最後まで読んでいただいた方感謝しています。
当分この様な暑苦しいのはないと思うので、ブログ、フェイスブックを懲りずにみてくださいね(笑)
青木
by cicciakobe
| 2013-10-23 11:15